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秋のお月見で、日本人ならではの美意識をはぐくんで

秋のお月見で、日本人ならではの美意識をはぐくんで

日中は夏の名残をとどめているものの、夜空には秋の気配が感じられるようになってきました。月好きにはたまらない、お月見シーズンの到来です! そのトップを飾るのは「中秋の名月(十五夜)」。中秋の名月とは、旧暦8月15日の月のこと。今年は9月8日(月)にあたります。

お月見のルーツは、平安時代に中国から伝わった名月観賞の風習だといわれています。日本に古くから存在する中秋の名月は、現在でも秋の風物詩として馴染みがありますが、お月見はそれだけではありません!

「後の月(のちのつき)」と呼ばれて親しまれていたのが、旧暦9月13日の「十三夜」です。今年は10月6日(月)にあたります。中秋の名月が中国由来の風習であるのに対して、十三夜は日本独自のものとして成立したといわれています。

中秋の名月または十三夜のどちらか一方のお月見しかしないことを「片月見(かたつきみ)」といって、昔から縁起が悪いと忌み嫌っていました。ですから、中秋の名月と十三夜は「セット」で見ることで、よいことが起きる証となるわけです。

夜空を見上げたとき、もしも月に雲がかかっていたとしても、すぐにあきらめないで! 時間の経過とともに空模様が変化して、雲の切れ間から見事な月が姿を現すことがあります。自然が相手のときは、すぐに結果を求めてはいけません。時間にも気持ちにもゆとりを持って夜空を眺めることが、お月見の心得です。

自然の変化を焦らずに待っていると、何かと忙しい日常生活でガチガチにかたまっていた心が、ゆっくりとほぐされていくのを感じるはず。自分のペースではなく、自然のリズムで。たおやかな心は、日本人ならではの自然に対する豊かな感性と美意識をはぐくみます。

photo:thinkstock
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景山えりか

景山えりか

暦文化研究家

旧暦や月の文化に造詣が深く、暦を介して星や月と親しむ生活を自ら実践。暮らしに役立つ暦の知識と、おいしいティーのいれ方やブレンドのコツが学べる「星のティーセラピー(R)レッスン倶楽部」を主宰し、各地で講座を開催。執筆活動と講座を通して、暦に親しみながら星空とお茶を楽しむライフスタイルを提案している。著書に『自然とつながる暮らしかた 空の向こうは私のうちがわ』(講談社)。景山えりか オフィシャルサイト Facebook

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